めっちゃ高い自転車で京都市内をうろうろしたいなあ

2006年07月25日

BLOODY ROMANCE

カーマインと霧丸が愛した村々は瓦礫の山と化し、赤黒い炎がその無残な風景を闇に焼き付けていた。
子供が積み木を崩して遊ぶように、爛々と眼を輝かせながらリリスは無邪気に破壊を楽しみ、その喜びが口元に薄く笑みを浮びあがらせる。

大地が揺れて全てを壊し、炎が燃えて全てを焼いていく。
その度に地下深く潜む肉体を持った魂たちが怯えて震えているのが愉快でたまらなかった。

もうすぐよ…果実をもぎ取るように優しく、屠殺するように一瞬だからそんなに苦しまないわ。
神罰を免れ、アララト山にたどり着いたノアの子孫ですら憎悪に溺れ、殺戮に明け暮れて魂の劣化が著しい。

リリスの娘であるリリン達を産むための滋養。
リリスにとっては劣化を免れたこの地の領民の魂こそ、それに相応しい馳走なのだ。

跡形もなく吹き飛ばされた家畜小屋跡に二人ほどがやっと降りることが出来る幅のらせん状の階段が冷気漂う暗黒の底へと続いていた。

蟻の巣のように幾重にも張り巡らされ、地下へと至る道筋はやがて一つの巨大な回廊へとつながり、その先には巨大な鉄製の扉が淡い松明の明かりに揺らめいている。
しかし地下礼拝堂の扉を照らしているのはその炎だけではなかった。

全身を青白い炎につつまれたリリスがそこにいた。
背中の片翼が燃え落ちるのをそのままに、彼女は呟く。

「貴女からはエリクシールの匂いがするわ。なぜ撃たなかったのかしら?」

荒ぶる息を整えながら娘が一人、青い炎の影を回廊に落とした。
「…この銃を受け継ぐ一族は、獲物を背後からは撃たないわ」

そう応えた娘の顔は泥と血に塗れて汚れ、革靴もシャツもスカートもボロボロに破れて素肌を晒している。
ただひとつ、黒い銃だけが精彩を放っていた。

しかし、振り返ってその眼をみたリリスは目覚めてから初めて礼節をもった声音で尋ねた。
「気高い娘よ。お名前は?」

全ての感情を超越した真摯の光をその眼に宿しながら、彼女は名乗った。

「アリエッタ…」と。

この記事へのコメント
はぅあ?!
あ、アリエッタちゃんって…。
リリスの暴挙を止めるのは、アリエッタなのですか。
まさか、ここでアリエッタが出てくるとは、ビックリですw

さて、こないな驚きな演出はないですが、京鬼を更新いたしました。
どうぞ、お読み下さい♪
Posted by sunafkin at 2006年07月25日 03:07
アリエッタ!!頑張れ!!頑張れ!!
しかし彼女ですら最後の仇花になるのでしょうか?
さてスナ殿同様、緋色を更新しました。
お暇なときにどうぞ。
Posted by 夜霧 at 2006年07月26日 19:37
まず、始めに同じ記事へのコメント連続投稿をお許し下さい(^^ゞ

さて、なんで連続もコメントを投稿するのかというと、京鬼を更新したからです^^;
今回は、思いのほか筆が進んだので勢いで更新しちゃいましたw

っつうことで、お手すきの時間にでもどうぞお読みくださいm(_ _)m
Posted by sunafkin at 2006年07月27日 00:34
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