めっちゃ高い自転車で京都市内をうろうろしたいなあ

2006年06月17日

BLOODY ROMANCE

つい先ほどまで、カーマインと呼ばれていた紅蓮の炎の輝きを持つ意思は、リリスという蒼い氷雨によって見る影も無く打ち消されようとしていた。

・・・華奢な身体ね・・・。

 その身体の右眼に巣くって500年余。
生贄になるはずだった無垢な魂は聖痕の力を得て逆にリリスは左眼の奥に押し込められ、カーマインの強靭な精神力によって只の小さな悪意となって漂うほかなかった。
 退屈な時を払拭するかのように残された手の指をミスリルで覆われた肩口から胸にかけて、優雅に滑らせていく。

 金色の瞳と獣の刻印を輝かせ、呆けた表情でこちらを見ている二本足の雄に赤毛を弄りながらゆっくりと歩み寄った。
片翼の翼から豊かな白羽根を撒き散らせ、連隊長の顎をやさしく撫でながら耳元で囁く。

「ねえ・・・最高の快楽を貴方に味合わせてあげましょうか?」

 先程までとは全く異なる口調のその甘美な囁きと香りを連隊長は租借し、男性がいきり立つのを抑えることが出来なかった。
微笑む赤毛の女を嘗め回すように空虚な瞳が小刻みに動いている。

 リリスの指は連隊長の顔をゆっくりと這いずり、それを見つめる生き残った104名の部下達の興奮の動悸が空気を震わせ、羨望の吐息がそれに妖しい色をつける。
連隊長の眉間にその人指し指はぴたりと止まり、やがてずぶり・・・と、だらしのない音を立てながらゆっくりと刺し込まれ、赤黒い血がみるみるうちに溢れ出して細い指を汚す。
 彼は恍惚の表情のままゆっくりと眼を開け、にごった両の瞳が前頭葉を崩す指を見つめ、弛緩した口元からは涎が床まで零れ落ち、全く調の合わない鼻歌を大広間に響き渡らせた。
びくりびくりと全身を痙攣させ、快楽に浸されながら歌う不気味なその曲は自らの鎮魂歌となっていることすら、もう理解できはしない。

・・・こやつらの魂ではリリンを産みだす事はできないわ…。

 みるみるうちに恐怖に怯える餌にすらならない104の影を振り返り、微笑みながらリリスは言った。

「ふふっ…聞こえるでしょう?」

・・・皆殺しの歌よ・・・と。


この記事へのコメント
凄絶なる美の極致です…恐すぎる。
Posted by 夜霧 at 2006年06月17日 19:26
昨日は、っつうかさっきは、お疲れ様でしたw
早速、京鬼を更新しました。
夜霧さんの緋色に触発され、師匠の楽しみにしているという言葉に励まされ、更新してまいりましたw
眠いのに眠くないという極めて訳の分からんテンションで更新したため、下書きそのままで更新しました。

っつうか、感想も書かず何を宣伝してるんだよって話ですが、そこはまぁご愛嬌で^^;
Posted by sunafkin at 2006年06月22日 05:42
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